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RTOSとLinuxを同時に使う理由とそれぞれの課題:RTOS/Linux共存の最前線(1)(2/3 ページ)
組み込み機器に求められる要件は高度化/複雑化しており、チップ側もマルチやヘテロジニアス構成が一般化している。そうした環境下で注目されるのが、「RTOSとLinuxの共存」である。本連載では共存環境の開発に向けた注意点を紹介していく。
組み込みシステムにLinuxを使用するメリット
組み込み業界の裾野が広がっていく中、RTOSだけでなく、組み込みシステム向けのLinuxの用途も拡大しています。組み込みシステムにLinuxを採用するメリットとしては以下が挙げられます。
チップベンダーからのドライバ提供
昨今では、アプリケーション系プロセッサ(Cortex-A系など)が発表されると、対応したLinuxも同時にポーティングされ、ドライバも提供されています。Linuxを使うことにより世界中で開発されている、オープンソースのソフトウェア資産を組み込んで利用することが可能になります。
OSSの豊富な資産
OSS(オープンソースソフトウェア)であるLinuxではGUI(X Window SystemやQt、Androidなど)を始めとしたさまざまな周辺資産が豊富です。GUIだけではなく、GPGPUを利用してのHPC実行やAI学習実行などについても、OSSとして用意されている豊富な資産を利用できます。これはLinuxを選択する大きな理由となります。
RTOSでは利用できないハード資源に対応している
GPUや各種コーデック、Wifiモジュールなどのドライバには仕様書が公開されていなくとも、Linux向けにはドライバが提供されているものがほとんどです。これらの資源を利用したいならば、Linuxを用いるほうがベターでしょう。
Linuxを使用するデメリット
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