「ネットワークカメラ」を活用した工場や倉庫の監視、導入前に考えるべきこと:宮田健の「セキュリティの道も一歩から」(23)
「モノづくりに携わる人」だからこそ、もう無関心ではいられない情報セキュリティ対策。しかし、堅苦しい内容はちょっと苦手……という方に向けて、今日から使えるセキュリティ雑学をお届け! 今回は、オフィスや工場などで導入が進む「ネットワークカメラ」に注目し、セキュリティリスクや導入前に考えるべきポイント、そして“お役立ち資料”について紹介します。
私事ですが、昨年(2017年)娘が生まれ、日々成長を見守りながら仕事をしています。わが家は2階建てで、2階にあるベッドで眠る娘を1階のリビングで見守るため、赤外線カメラを導入しました。家庭でもそういうカメラが導入されているのですから、もう当たり前のようにオフィスや工場、サーバルームにも監視カメラが導入されていることでしょう。
最近では、監視カメラに「ネットワークカメラ」を使うのがトレンドです。IPネットワークに監視カメラをつないで、デジタル動画として管理できます。例えば、複数のカメラ映像を同時にチェックしたり、画像処理をしたりして、さらに高度な監視(チェック)を実現しているケースもあるようです。筆者も幾つかのネットワークカメラ製品を取材したことがありますが、これらの多くは“ITシステムの一種”として、監視カメラと画像処理サーバ、ダッシュボード画面などがセットとなり、ソリューションとして提供されています。
工場やオフィスに監視カメラを導入しようとしている方は、恐らく各社のソリューションのスペックを○×(マルバツ)で比較し、最も便利で多機能な(そして安価な)ソリューションを探しているのではないかと思います。しかし、本来重視すべきポイントは、「何を守るのか(何の安全を確保するのか)」「どの程度守りたいのか」、そしてそのために「どのような機能が必要なのか」という目的ありきの選定条件であるべきです。
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