負荷容量を高めた産業機械向けボールねじサポート用軸受――寿命は従来比約1.5倍に:不二越 TAF-Xシリーズ
不二越は、既存の「TAF」シリーズに比べて負荷容量を高めた産業機械向けボールねじサポート用軸受「TAF-X」シリーズを発表した。
不二越は2016年11月14日、既存の「TAF」シリーズに比べて負荷容量を高めた産業機械向けボールねじサポート用軸受「TAF-X」シリーズを発表した。軸受外径52〜260mmまでの17型番をそろえた。2017年度に年間3億円の販売を目指す。
◎編集部イチ押し関連記事:
» IIoTが実現する製造業の未来とそのメリット
» ガラパゴス化しつつある日本の製造業、つながらない設備機器
» ガラパゴス化しつつある日本の製造業、取り残されるプログラミング言語
» パラダイムシフトの時が来た! IIoT時代の生産設備の保守・管理は劇的に変化する
» トヨタが全面採用を決めた「EtherCAT」とは何か
新シリーズは、鋼球と軌道面の接触角を拡大し、鋼球を極大化することでアキシアル方向(軸受の回転軸に対し平行の方向)の定格荷重を向上させた。従来品より寿命を約1.5倍延ばした。
また、軌道の設計を最適化し、アキシアル限界荷重を従来品より約10%拡大した。これにより、機械への組み付け時に必要だった、スラスト軸受などとの組み合わせを省くことができ、軸受周辺部の小型化が可能になった。さらに、軌道面の最適化と予圧の事前調整によりトルクを従来品比で約15%低減。これで許容回転数が従来品より約25%向上し、高速化に対応する。
産業機械の高性能化により、高負荷/高速化のニーズが高まっている。特に射出成型機においては、それらのニーズに加え、ボールねじを支持する軸受への長寿命化や小型化も要求される。同社は、TAF-Xシリーズで産業機械用軸受のラインアップ強化を図り、市場ニーズに応える。
◎併せて読みたいお薦めホワイトペーパー:
» 5分で分かるEtherCAT
» 産業用IoT向け“次世代イーサネット規格”とは?
» 基礎から始める FL-net 入門編
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 小型スピンドルの振動抑制と長寿命化を見込む、工作機械主軸用小径高速アンギュラ玉軸受
NTNは、工作機械用の小型スピンドルに使用する玉軸受「ULTAGEシリーズ 工作機械主軸用小径高速アンギュラ玉軸受」を開発した。 - 耳ざわりに感じやすい音を低減した、モータ用良音質深溝玉軸受の量産開始
ジェイテクトは、「人が耳ざわりに感じやすい音」を抑えたモータ用良音質深溝玉軸受を開発し、量産を開始した。人の聴覚領域の中でも、耳ざわりと感じやすい領域音の低減に成功。モータなどの製品に組み込んだ状態でもこの効果が期待できるという。 - 寿命を延ばし、耐荷重を高めたNSK高負荷駆動用ボールねじ
日本精工は、従来品より寿命を延ばし、耐荷重を高めたNSK高負荷駆動用ボールねじ「S-HTF」シリーズを発表した。 - 移載・アライメント用途向け機能を搭載したACサーボドライブの新製品
安川電機は、ACサーボドライブ「Σ-7」シリーズの新製品として、移載・アライメント用途向けの機能を搭載した「FT62」仕様を発売した。