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GLOBALFOUNDRIESの7nmプロセス無期限延期と先端プロセス技術をめぐる競争の行方:大原雄介のエレ・組み込みプレイバック(1/2 ページ)
「われわれの大口顧客からの7nmチップの需要はない」というメッセージを発し、7nm FinFETプロセス開発の無期限延期を発表したGLOBALFOUNDRIES。この決断が下されるまでの動き、そして今回の騒動と絡めて、昨今の先端プロセス技術をめぐる動向を紹介しよう。
2018年9月の大きな出来事といえば、ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)による米Integrated Device Technology(以下、IDT)の買収だろうか(関連記事:ルネサスがIDT買収を発表、約7300億円で)。
個人的には、IDTといえばRapidIO向け製品を提供する、事実上最後のベンダー(RapidIOそのものはまだあちこちで最終製品として残ってはいるものの、これに向けたチップを提供しているのは事実上IDTのみ)であり、またクロックICやハイスピードバッファICの大手でもあるが、こちらに関しては競合も多く、次第にじり貧になっていった感もある。ルネサスによる買収で、RapidIOのソリューションがどうなるのか(何となくこの部門だけどこかに売却してしまいそうな気もするのだが……)、個人的に興味はあるが、買収そのものはそれほど違和感のあるものではない。ただこちらも「買収完了は2019年9月を予定」というあたりで今すぐどうこういえる話はあまりない。
ということで今回のお題は、2018年8月末に発表になったGLOBALFOUNDRIESの7nmプロセスの無期限延期に絡めて、昨今のプロセスの動向を少々紹介したいと思う。
GLOBALFOUNDRIESによる7nm世代中止の事実
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