連載
完全な答えのないIoTセキュリティの世界、最後はやはり……:IoTセキュリティの現実的な仕組みと課題(4)(1/3 ページ)
工場や重要インフラで利用されつつある「インダストリアルIoT(IIoT)」の世界に着目し、IoTセキュリティの現実的な仕組みと課題について解説する本連載。第4回(最終回)では、リスクの考え方の理解を深めると同時に、IoTセキュリティを検討する上で必要な心構えについて解説する。
早いもので、とうとう連載も最終回となった。都合上記事のタイトルには「IoT」という言葉を使っているが、IoTという言葉はそろそろ引退すべきだと考えている。ともあれ、「インダストリアルIoT(Industrial IoT:IIoT)」のように業種などを限定することで、発散しがちでつかみ所のないIoTを少しだけ分かりやすくしてくれると思うし、今後はより分かりやすい名称で呼ばれることになっていくのだろうと期待している。
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リスクの考え方
大変残念なことに、ITを利用していてもそうでなくても、ビジネスには“リスク”が付き物である。それがIIoTのように、さまざまなモノがITでつながってしまうことで常に攻撃者や犯罪者は優位に事を進めることができる。これは攻撃面が拡大することによるもので、拡大し複雑になったシステムは守る側にとっては都合が悪い。
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