他職種から設計職へ――オリジナルマッチングによる転職成功事例:モノづくり技術者の転職ゲンバから(6)(1/2 ページ)
転職を考えているエンジニアの皆さん、これからの転職活動に不安はないでしょうか。本連載では“転職活動のリアルなお話”を交えながら、皆さんの今後のキャリアを考える上でのヒントを提示していきます。第6回では、他職種から設計職へのキャリアチェンジ事例を紹介しながら、転職成功の秘訣(ひけつ)や注意すべき点などについて取り上げる。
前回は、「オリジナルマッチングによる転職成功事例」をテーマに、派遣技術者からメーカー社員への転職について取り上げました。
今回も引き続き、実際にオリジナルマッチングで転職に成功した方々の事例にフォーカスし、転職までの経緯や裏側も含めた“リアルなお話”をお届けしたいと思います。
技術職における「設計職」の位置付け
筆者がキャリアコンサルタントとして日々サポートしている“モノづくり技術者”の皆さんの職種には、モノづくりの工程ごとに実にさまざまな種類があります。
例えば、新製品を作ろうとした場合、どのようなコンセプトの製品を作るかを考える「企画」という工程があります。「設計」段階では、製品の構想を練る「構想設計」や、それを具体的な形にしていく「基本設計」「詳細設計」などの工程があります。そして設計に基づいた「試作」を行い、それを「試験/評価」して、さらに製品をブラッシュアップして作り込んでいきます。その際、一品モノであればそのまま仕上げに入りますが、量産品であれば試作と評価を繰り返しながら量産可能な状態まで設計品質を高めていき、最終的に「量産」を行います。
最初の企画段階であれば、「企画職」「デザイナー職」が主に活躍し、設計段階であれば「設計者」が作業を行うことになります。この設計は、モノづくりにおいて不可欠な工程の1つであり、技術職の中で最も具体的にモノを作り出す(アイデアから形を生み出す)クリエイティブな役割を担っていることから、人気の職種の1つでもあります。
他技術職種から設計職へのチャレンジ
そのため、他の職種から設計職を目指す方も少なくありません。大学卒業後、技術職としてメーカーへ入社しても最初の配属が設計職とは限りません。よくあるのが、まずは製造現場を経験すべきという考え方です。製品が作られるところを理解しておくことは、モノづくりの経験を積む上でも重要なことです。また、試験/評価業務を経験することで、製品の性能を作り込む開発業務を経験するという場合もあり得ます。こうした技術者としての経験をしっかりと積んだ後に、設計職へチャレンジしていくという流れはメーカーならではといえます。
しかし、誰しもが必ず設計職にチャレンジできるとは限りません。それは企業ごとの考え方の違いということもありますし、製造現場も試験/評価も専門職ですから、そのまま続けてほしいという思いもあるでしょう。あるいは採用時から職種を分けているという場合もあるでしょうし、適性と成長を見ながら上司が決定するというケースも考えられるでしょう。
そういった状況下において、「このままでは設計職になれない!」と感じたときに頭をよぎるのが……「転職による設計職へのチャレンジ」です。
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