複雑な地形の谷間にダムを建設する際にまず考慮すべきは、想定される貯水量とともに、建設物の最適化をいかに図るかという点だ。建設物の最適化とは、「複雑な地形上にどうやって安定的なダムを建設するか」「建設にはどれだけのコンクリートが必要になるのか」といった問いに対する答えを、事前に導き出しておくことだ。
従来の図面ベースの建設ではこうした最適化は困難だった。最適化のためにはシミュレーションプロセスが不可避だが、図面ベースでは試行錯誤が難しく、できたとしても膨大な時間と労力を要するため、現実的とはいえなかった。これに代わるものとして、3DCADツールが浸透しつつあるが、地形や建設物が複雑になるほど、処理時間を多く要するという問題がある。
本動画では、3D建設ソリューションを使用して、谷間にダムを設計し、貯水量と使用するコンクリート量を制御する最適化のプロセスについて、デモを用いて説明している。このソリューションの特徴である幾何的モデリング技術を利用し、複雑な地形や建築物をスムーズにシミュレートできている点に特に注目したい。
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