AI処理などで使われる高性能GPUは発熱量が大きく、既存の環境では十分な冷却が難しくなっている。NTT Comのデータセンターサービス「Green Nexcenter」は液冷方式のサーバ機器に対応しており、高性能GPUを十分に活用できるようになる。
「高性能GPUを思う存分使いたい」――。製造業においてAI活用が進む中、ビジネスユーザー、あるいは研究所などでGPUを活用して学習成果を創出したい人のこうしたニーズに応えられるデータセンターサービスが登場する。
AIを活用して業務効率や生産性を高める動きが、製造業でも進んでいる。半導体設計分野も例外ではない。AIを用いて複雑な配置配線の自動化やマルチフィジックス解析の最適化を行うEDAツールの提供は数年前から本格化している。
膨大なデータ処理や演算を実行できる高性能なGPUにより、EDAツールやAIソリューションなどを活用し、業務の高度化に取り組む企業が増えている。研究所や工場でもGPUサーバを運用しているが、より高性能なGPUサーバの導入において障壁になっているのが、発熱と冷却だ。消費電力が大きい高性能GPUを搭載したサーバは発熱量が多く、従来の空冷方式の冷却能力では対応しきれなくなっている。GPUは熱くなり過ぎると性能が低下する。高いコストをかけて高性能なGPUサーバを導入しても、十分な冷却能力が備わっていなければ、GPUの性能を十分に活用できない可能性があるのだ。データセンターサービスを提供するNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)には、「高性能なGPUを搭載した液冷方式のサーバを導入したいが、設置する場所に課題がある」という問い合わせが急増しているという。
こうした声を受け、NTT Comが2025年3月から本格展開を開始するデータセンターサービスが「Green Nexcenter」だ。日本ではまだ珍しい、液冷方式のサーバ機器に対応した超省エネ型のデータセンターサービスで、従来の空冷方式を大幅に上回る冷却能力を備えている。同社は「発熱による性能低下を気にすることなく、エンジニアが思う存分、高性能GPUを利用できる環境を提供できるようになる」と強調する。
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