設計から生産準備に移行した際、現物での評価で大きな問題が見つかることがある。デジタル評価だけでは見落としてしまう、現物でしか気付けない問題を早期発見するのに役立つのが3Dプリンタで造形した「サロゲートパーツ」の活用だ。
今や3D CADをはじめとするデジタル技術の活用なしにモノづくりは成り立たない。しかし、3D CADを用いた設計段階でのデジタル評価では問題なかったはずが、現物で評価/検証する生産準備の段階になって初めて構造や設備、作業性の問題が判明したり生産に必要な治具製作に支障を来したりするケースが散見される。
設計者と生産技術者とでは担当領域も専門知識も異なるため、3D CADデータで事前に検証したとしても着眼点や必要な情報が違う。生産段階で起こり得る問題を設計者が見越して設計するのも、3D CADの画面を見て生産に関わる全ての問題点を生産技術者が洗い出すのも難しい。
設計から生産準備に移行した途端に頻出し、手戻り対応がもはや当たり前となっている恒常的なトラブルを解消するには設計と生産技術のギャップを埋める共通語が求められる。
そこで提案したいのが、代替部品を活用した検証だ。生産準備の段階で実際の部品がそろう前に、3Dプリンタで実物さながらのコピーを短時間で作り出して代替部品として活用するアプローチだ。
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