中外製薬はRPAによって累計7万7000時間もの削減に成功したが、取り組みに参加した部門や社員は限定的だった。これを全社的な取り組みにするにはどうすればよいのかと担当者は頭を抱えた。同社はこの苦難をある方法で乗り越えようと考えた。
中外製薬は、2017年にRPA(Robotic Process Automation)を導入し、バックオフィス業務の効率化を進めてきた。現在、RPAのさらなる活用を進めているところだ。
その背景には、同社が2020年に発表した「CHUGAI DIGITAL VISION 2030」がある。これは同社のデジタルトランスフォーメーション(DX)宣言であり、「デジタル基盤の強化」「すべてのバリューチェーンの効率化」「デジタルを活用した革新的な新薬創出」という3つの基本戦略を掲げている。デジタルによる効率化で生まれたリソースを、本業である革新的な医薬品の創出に充てていく方針が打ち立てられた。
RPA活用の原動力となるのが、現場からのアイデアだ。同社は全社的にRPAの活用を推進しているものの、部門によって活動に濃淡があり、取り組みを拡大する上での課題の一つであった。そこで、担当者はある方策を思い付いた。
※本稿は、TechTargetジャパンからの転載記事です。
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