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3300カ所以上に独自基準点を有する高精度測位サービスで建設現場はどう変革するか?RTK-GNSSで現場の生産性向上を後押し

ここ数年は、国土交通省が推進する「i-Construction」で制度面での整備が進むなかで発注工事数が増え、土工を中心にICT化の波が浸透しつつある。建設現場でICTを導入する際に不可欠となるのが“高精度な位置情報”の利活用だ。

» 2022年03月30日 10時00分 公開
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 建築・土木業界で年々深刻化している担い手不足の問題。建設現場では対策として、業務効率化や省人化となるICTの導入が進んでいる。国土交通省が旗振り役となって、ICT推進で生産性向上を後押しする「i-Construction」の施策でも、着々と導入環境や制度面が整い、ICT工事も土工を皮切りに適用範囲が拡大してきている。

 建設業界のICTで特に重視されているのが、各種IoT機器で取得した現場データの利活用だ。日々刻々と変わる現場状況をデータで“可視化”して管理運用するには、位置情報をいかにして正確に取得し、適切に扱うかが必須。1点、もしくは複数の点で人工衛星から信号を受信して位置を測定するGPSが利用されてきた。しかし、GPSは数メートル単位での誤差が生じる弱点があり、より高精度な位置情報が求められる建設や測量の施工現場には適していなかった。

 そうした従来の問題点を払拭する新たな高精度測位サービスが、大手ゼネコンや建機メーカーの信頼を得て、土木現場での簡易測量をはじめ、ドローンやクレーンの高所作業、道路工事など、建設現場を取り巻くさまざまなシーンで採用され始めているという。それが、固定局と移動局の受信機でそれぞれ4基以上の衛星から信号を受信することにより、高精度な位置情報が得られる「RTK-GNSS」の測位技術を用いたソフトバンクの「ichimill(イチミル)」だ。大手通信キャリアの強みを生かしたichimillの導入事例を通して、高精度測位サービスがどのように現場の生産性向上をもたらすのか解き明かしていく。

国内3300カ所以上もの独自基準点を活用した高精度測位技術

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