半導体などの部品や基板の検査にも使われるマシンビジョン。マシンビジョンに深層学習を採用することで、従来のルールベースのマシンビジョンが苦手な“イレギュラーな欠陥”を検出できるようになる。深層学習採用のマシンビジョンは、検査の低コスト化のみならず、製造の最適化にも貢献する。
近年、エレクトロニクス技術の一大トレンドとなっている「ディープラーニング」。クラウドからエッジへと応用が広がり、民生機器や自動車、医療、農業、産業オートメーションと、ディープラーニングを活用する分野は確実に増えている。
半導体/エレクトロニクスも、ディープラーニングの導入によってコスト削減や生産性の向上が期待できる分野の一つだ。その一例が、ディープラーニングを採用したマシンビジョンによる検査や製造ラインの最適化である。
マシンビジョンにディープラーニングを導入することで、ルールベースアルゴリズムを使う従来のマシンビジョンでは難しかった良否判定ができるようになる。とりわけ強みを持つのが、欠陥の形状やパターンが多岐にわたる場合だ。欠陥を“定義”する必要はなく、学習させればよいのである。さらに、ディープラーニングで得た情報を装置にフィードバックすれば、歩留まりの改善につなげることも可能だ。しかも、こうした技術は既に実用化の域に達していて、ごく普通に使える“現実解”になっている。
では、マシンビジョンにディープラーニングを導入すると、素子や部品の検査はどれほど大きく変わるのだろうか。実例を挙げて解説していこう。
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