製造業の生産現場におけるIoT活用で大きな課題になっているのが、各工場の装置や設備などから生成される「OT(制御技術)データ」の収集だ。散在するOTデータを、いかに安全・簡単に収集してIoT活用につなげ、経営に生かせるようにするにはどうすればいいのだろうか。
あらゆる業界のさまざまな分野においてDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みが加速するなか、製造業の生産現場でもIoT(モノのインターネット)活用に舵(かじ)を切る企業が増え始めている。しかしながら、ここで課題となるのが各工場からの「OTデータ」の収集をいかにして実現するかである。
ERPなどの基幹システムが取り扱う「ITデータ」に関しては、比較的集めやすい上、データフォーマットも既に一定の形に整っているケースが多い。これに対し、工場の装置や設備などからOTデータを集めるのはかなりハードルが高く、しかもデータフォーマットも統一されていない。こうした事態は、これまでITデータとOTデータがほぼ分離されてきた経緯から生じてくると言えよう。
何より大きな課題となっているのがデータの散在である。工場の各種OTデータを集めようにも、各工場の場所が離れている場合はインターネットを経由しなければならずセキュリティの問題も生じてくる。また、OTデータは統一されておらずそのままではIoTに活用するのは困難だ。そのため、散在するOTデータを、いかに安全・簡単に収集し、経営に生かせる形に整えるかが課題になってくるのだ。
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