「インダストリアルIoT」における代表的なアプリケーションが“状態監視”だ。特に、産業界では予期しないダウンタイムによる損失コストが大きいため故障を事前に予知しようとする「予知保全」に注目が集まっている。しかし、現実に目を向けてみると、センサーで集められたデータのおよそ95%が活用されぬまま放置されているという。それはなぜだろうか? 本稿では、センサーを用いた予知保全を例に取り上げ、現状の課題や莫大なデータから意味のある情報のみを抽出するための“キー”となる「エッジコンピューティング」の概念について解説する。
昨今、インダストリアルIoTへの取り組みが注目を集めている。その代表的なアプリケーションが状態監視である。ところが、センサーから収集されるビッグデータの95%は活用されずに放置され、眠っているという現状がある。ビッグデータの扱いに長けたITシステムが存在するはずなのに、なぜだろうか。こうした膨大なデータを有効活用するには、IT側だけでなく、ビッグデータの発生源であるOperational Technology(OT)側の理解も不可欠となる。本稿では、センサーを用いた予知保全を例に挙げながら、弊社が頻繁にご質問を頂く内容に関して分かりやすく紹介する。その過程において、計測業界におけるビッグデータの概念は、一般消費者向けのビッグデータとはデータ量の観点から異なることを説明し、取得した生データから必要な情報のみを抽出する「エッジコンピューティング」の概念について事例を交えながら説明する。
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アイティメディア営業企画/制作:TechFactory 編集部/掲載内容有効期限:2017年3月31日