眼鏡の産地、福井県鯖江市で3Dプリンタの活用が進んでいる。金型メーカーの株式会社前澤金型はアルテック株式会社よりストラタシス社製3Dプリンタ「Objet30 Pro」を購入し、国立情報学研究所の越前功氏が研究開発を進める「プライバシーバイザー」の実現に大きく貢献した。これは、決して偶然とはいえない運命的な巡り合わせから生まれたものであった。
今、あらゆるシーンで「3Dプリンタ」の活用が進んでいる。特に、製造業をはじめとするものづくりの現場では、3次元CADデータから試作品を素早く製作しようというラピッドプロトタイピングを実現する手段として、3Dプリンタが注目されている。
ストラタシス社製3Dプリンタの国内販売を手掛けるアルテック株式会社では、ポリジェット方式とFDM(樹脂溶解堆積)方式という2種類の出力方法の機種を幅広くラインアップし、多くのものづくり現場の“革新”をサポートし続けている。その中には、日本の伝統的なものづくりの現場も含まれており、これまでにない新しい取り組みがなされている。
その1つが、福井県鯖江市における事例だ。鯖江といえば、世界的にも有名な眼鏡の産地。この歴史と伝統のある土地で、眼鏡づくりに3Dプリンタを積極的に活用している金型メーカーがある。それが、株式会社前澤金型だ。
プラスチック射出成型金型、成型部品製造を手掛け、眼鏡部品の製造を主に行ってきた前澤金型は、中小企業庁の「平成24年度補正 ものづくり中小企業・小規模事業者 試作開発等支援補助金事業」に採択されたことを契機に、かねてより情報交換を行ってきたアルテックからポリジェット方式の3Dプリンタ「Objet30 Pro」を購入。眼鏡部品の試作開発などに3Dプリンタを活用するとともに、将来、眼鏡フレームの製造を事業として手掛けることを視野に、3Dプリンタの可能性に大きな期待を寄せていた。
将来、前澤金型が眼鏡フレームの製造事業を本格化させるためには、3Dプリンタの活用とともに、フレーム全体を設計・製造するための知見やノウハウの蓄積が必要不可欠である。Objet30 Proを導入し、眼鏡部品のどこで3Dプリンタを生かせるのか。トライ&エラーを繰り返し、それぞれの部品を造形できるようになってきたある日、運命的な機会が訪れる。
――国立情報学研究所 教授の越前功氏との出会いだ。
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提供:アルテック株式会社
アイティメディア営業企画/制作:TechFactory 編集部/掲載内容有効期限:2015年1月17日