近年、システム開発は複雑化が進み、品質確保が困難になりつつある。どうすれば不具合をなくし、手戻りコストを削減できるのか……。日本アイ・ビー・エムは、多くの実績・知見・成功事例に裏打ちされたベストプラクティス「Harmony SE」と、モデリング・シミュレーションツール「IBM Rational Rhapsody」による“モデル駆動システムズ・エンジニアリング”を展開し、複雑化するシステム開発を成功に導く。
近年のシステム開発は複雑化する一方だ。従来は、最終的なシステム仕様が明確化されないまま、メカ・エレキ・ソフトといった各ドメイン(個別領域)での作り込みが進められ、それらをすり合わせにより統合していく、いわゆる“ボトムアップ型”のアプローチでシステムを実現していた。システム規模が小さかった当時はこのやり方でも通用していたかもしれない。
しかし、多くのステークホルダーが絡み合う、現代の複雑化したシステム開発の場合、明確なシステム仕様がない状態で各ドメインでの開発が進んでいくと、統合した際に整合がとれなくなり、結果、多くの手戻り作業が発生し、品質確保が困難になってしまう……。事実、システム開発で発生する不具合の多くが、要求分析・システム設計の段階に作り込まれたものだという。これはつまり、メカ・エレキ・ソフトといった各ドメインの局所的な最適化では品質確保に限界がきており、システム全体の品質を保てていないことを意味する。
どうしたら不具合を作り込まずに済むのか。そのためには、開発の上流工程において、システム全体の視点で要求仕様を明らかにし、それを基に設計を行い、システムとして実現すべき機能を明確化しておく必要がある。いわゆる全体最適を意識した“トップダウン型”のアプローチ「システムズ・エンジニアリング」の考え方だ。ここできちんと要求仕様の妥当性や設計の正当性を評価し、メカ・エレキ・ソフトといった次の開発工程に引き渡す。
では、システムの要求仕様の妥当性と設計の正当性をどのように評価するのか。そのためには、何らかの検証するための“仕掛け”が必要だ。
システムズ・エンジニアリングの考え方を、多くの実績・知見・成功事例に裏打ちされたベストプラクティス「Harmony SE」と、モデリング・シミュレーションツール「IBM Rational Rhapsody(以下、Rhapsody)」による“モデル駆動システムズ・エンジニアリング(MbSE:Model-Based Systems Engineering)”として展開し、数多くの開発現場の品質確保に貢献してきた日本アイ・ビー・エム。
同社 ソフトウェア事業 ラショナル事業部 システムズ・テクニカル・セールス&ソリューションズ アドバイザリーITアーキテクト 浅田千織氏は次のように説明する。「システムの要求仕様の妥当性や設計の正当性を検証する仕掛けとして『モデル』を用いた設計アプローチをとる。そして、単にモデルを記述できるだけではなく、そのモデルが実際に動くもの、テスタブルなものとして実行(シミュレーション)でき、動的な振る舞いを検証できる環境がなくてはならない」。
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アイティメディア営業企画/制作:TechFactory 編集部/掲載内容有効期限:2013年6月14日