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転職希望者に有利な売り手市場続く――2017年下半期の転職市場DODA 転職市場予測

転職サービス「DODA」は、「転職市場予測2017下半期」を発表した。

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 パーソルキャリア(旧インテリジェンス)が運営する転職サービス「DODA(デューダ)」は2017年7月、「転職市場予測2017下半期」を発表した。転職市場は上半期に続いて増加傾向にあり、転職希望者に有利な売り手市場が続く見込みだ。

 DODAでは、2017年下半期(7月〜12月)の転職市場を11の業種/職種に分けて、動向を予測。11分野のうち「増加」7分野、「ほぼ変わらない」4分野、「減少」する分野はなしと見込んでいる。

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「電気・機械」「企画・マーケティング」で求人ニーズが増加

 分野ごとの求人動向は以下の通り。

 「IT・通信」では、ITエンジニアの求人は非常に豊富な状況が続くと予想。SIerやITコンサルティング会社をはじめ、事業会社が自らIT部門を強化/充実させようというトレンドがあることから、会社の規模を問わずIT人材のニーズは拡大している。また、この業界では働き方改革にまつわる動きが2つある。週休3日制や社員のリモートワークを取り入れるなどワークスタイルを検討する動きと、労働環境の改善、効率化を目指す企業から、ITシステムの開発ニーズが増えている。

 「電気・機械」は、上半期から引き続きモノづくりエンジニアの求人数が増加する見通し。自動車部品、産業機械とそれらを構成する電子部品などの業種を中心に、採用熱が高いまま推移しそうだ。製造業全般で、先行開発、量産開発いずれにおいてもエンジニアの不足感が強まっている。国内の製造業は、これまでの垂直統合モデルから水平分業へと変化しており、社内調整や社外との連携に対応できる人材のニーズが高まるとみられる。

 「化学・素材」は、化学系エンジニアの求人数は微増すると予想。自動車業界の企業を顧客とする化学/素材メーカーの求人も、堅調に推移しそうだ。職種では、新素材を開発するエンジニアのほか、品質管理のニーズが継続的にあり、工場における製造オペレーターの求人増加も目立つ。

 「建築・土木」は、技術者の求人数は増加し続けてきたが、下半期はその傾向がやや弱まる見通しとなっており、求人数がピークを迎える。また、大規模インフラの老朽化対策、既存物件のメンテナンス、リフォームなどの工事は依然として対応が必要な案件が多いため、業界全体としての人材不足感は引き続き非常に高い。

 「金融」の求人数は、業界全体で見ると大きな増減なく推移しそうだ。マイナス金利の影響を受ける銀行では、新規の採用を抑えて、一部の専門部署以外は欠員募集などに限定する見込み。一方、専門職と個人の資産運用ニーズに対応する求人が増加している。

 「メディカル」業界の求人数は、全体としては微増の見通し。経験者やオンコロジー領域を中心にニーズが高まる見込みだ。MRは、ここ1、2年で採用が縮小。臨床開発の職種では、医薬メーカーのCRAの採用は減少傾向にあるが、オンコロジー領域に限っては求人ニーズが引き続き高い。研究職はバイオベンチャーをはじめとしてニーズが引き続き高い状況で、求人数は堅調に推移しそうだ。医療機器営業の求人数は微増の見込み。

 「営業」職の求人数はこの数年増加傾向にあり、下半期も非常に豊富な状況が続きそうだ。特に、人材サービスやアウトソーシング、広告、ITなど無形の商材/サービスを扱う業界での求人が多い。そのなかでもWeb広告に関する求人数はさらに増えるとみられる。

 「人事・経理・法務」など管理部門の求人数は、増加する見込み。国内の企業では、労働力人口の減少、異業種や海外からの新規参入、事業再編など重要課題が山積している。これらは経営層や企画部門とともに、管理部門が主に進めていくため、事業と自分の役割を直結して考える「ビジネス感覚」を持つ人材が求められている。

 「企画・マーケティング」職の求人数は増加すると予想。新規事業を社内だけで創出することが難しい場合、他社との事業提携やM&Aで進めることになるが、その役割を担う経営企画、事業企画といった企画職の重要性が増している。マーケティング職は、データサイエンティストやWebマーケティング担当者のニーズが高いまま、推移しそうだ。

 「販売・サービス」の求人は、緩やかな増加が続きそうだ。求人ニーズは既にピークに達しているものの、売り手市場であることに変わりはなく、特にコンビニエンスストアや小型スーパー、ドラッグストアなどで求人ニーズが高くなると考えられる。人材不足への対応から、IT化や労働時間の見直しなど働き方改革に取り組む企業が増えている。

 「クリエイティブ」職の求人数は、引き続き増加する見込み。ECサイトの開発/改修ニーズが急増しており、関連する求人が増加しそうだ。サイト管理にはビュー数や来訪者数などを基にした見直しや細かい改善が必要となるため、「数字に強いクリエイター」の市場価値は非常に高い。


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