3Dプリンタ後進国として世界から後れを取る日本、巻き返しに必要なものとは:3Dプリンタ利用動向調査 連動企画
海外企業が積極的に3Dプリンタ活用を進め、応用範囲を拡大させている一方で、日本はいまだ「3Dプリンタは検討段階」という企業も多く、世界から後れを取っている。この差を埋め、3Dプリンタの実践活用を進めるために必要なこととは。
全世界の3Dプリンタ市場は年々拡大している。米IT専門調査会社のIDCによれば、3Dプリンタの世界市場規模は2016年時点で約2793億円だったのに対し、2022年には約8701億円にまで伸長する見通しだという。しかし、この伸びと同調していないのが日本市場だ。
実は、日本の3Dプリンタ市場は2016年が約112億円で、その後、他国と比べて低い成長率で推移し、2022年は約190億円にとどまるとみられている。世界市場全体に占める割合としても2〜3%と少なく、「3Dプリンタ後進国」と指摘されても仕方のない状況にある。
「この結果は3Dプリンタ活用における日本と海外とのギャップをそのまま表しています」と指摘するのは、ストラタシス・ジャパン マニュファクチャリングセールス 営業部 シニアマネージャーの工藤信男氏だ。
日本では補助金が出るからという名目で、用途もはっきりしないまま3Dプリンタを導入している企業が見られるが、海外では目的が明確な状態で適切な3Dプリンタを選定し、実践活用できている企業が多い。さらに、従来用いられている品質基準をどのようにして3Dプリント品へ適応すべきかといったナレッジ不足や、自分たちの要求仕様に合致した材料が使えないなど、材料面での課題を挙げる日本企業も少なくない。
そんな日本をよそに、欧米や日本を除くアジア諸国の企業では、着実に3Dプリンタの活用/応用範囲を広げている。こうしている間にも日本との差は開いていくばかりだ。このギャップを埋め、日本における3Dプリンタ活用を加速させるためには何が必要なのだろうか。以降でそのヒントを提示する。
提供:株式会社ストラタシス・ジャパン
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