分業とコスト削減による悪循環から脱する“設計力強化戦略”とは:中小製造業DXの「はじめの一歩」を無理なく実現
日本製造業は、優位性だった分業化がネックとなり競争力が低下、だが長年続いたプロセスをすぐには変えらないという“悪循環”に陥っている。解決のヒントは、設計プロセスのデジタル化による「設計力強化戦略」だ。
日本製造業は長年にわたり、設計、調達、生産、出荷、販売、保守など部門別の分業体制を構築し、各部門のスペシャリストらが責任を持ってQCD(品質/コスト/納期)の確保に尽力することで、国内外の市場における高い競争力を誇ってきた。
しかし日本の経済はバブル崩壊以降からデフレが拡大し、今もなお強い停滞感が続いている。コストダウンへのプレッシャーがますます高まる中、生産拠点は低コストで済む海外へ移行。日本製造業は、品質や納期の妥協が許されない中でコストダウンを強いられ、苦境に立たされてきた。そこへ追い打ちをかけるかのように、新型コロナ問題が世の中を襲い、製造業も働き方やプロセスの刷新を余儀なくされるなど大きな影響を受けた。
それでも従来の分業体制を維持しつつ厳しいコストカットを推し進めるやり方から抜け出せず、イノベーションに取り組む余裕もないため競争力を低下させ続けているケースが特に中小製造業で目立つ。とはいえ、長年にわたり常識とされてきたやり方を見直し、今なお稼働し続けるプロセスを突然大きく変えることは容易ではない。
このような“悪循環”を抱える日本の製造業に変革をもたらすものとして期待されるのが「DX」だが、多くの製造業がどこからDXを始めればいいか悩んでいる。課題解決のヒントは「品質とコストの大部分は設計段階で決まる」ということ。つまり設計プロセスのデジタル化で設計力を強化し、“強い設計製造現場”を作ることが製造業DXの実現につながるのだ。
日本の設計製造現場が、今すぐ無理なく、設計製造のデジタル化を始められる、「4つの設計力強化戦略」を提唱しているのが、オートデスクだ。同社で製造業向けソリューション開発本部のインダストリーマネージャーを務めるジョン・ウォンジン氏が、日本製造業を強くするための設計力強化戦略について解説した。
提供:オートデスク株式会社
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