「Qt」は複雑化する組み込み開発のニーズに「3つの特徴」で応える:The Qt Company
「Qt(キュート)」と聞くとGUI開発ツールという印象を持たれるかもしれないが、その本質は柔軟性の高いアプリケーション開発フレームワークであり、近年では機能安全までもシームレスに開発できる環境として産業界からも高い支持を得ている。その魅力に迫ってみよう。
70以上の業界で利用される「Qt」
PCや各種OSに造詣の深いユーザーなら、「Qt(キュート)」と聞いてピンとくるかもしれない。QtはX Window Systemで動作するデスクトップ環境「KDE」のベースとなったように、さまざまなデスクトップ環境に利用されているGUI開発キットであるが、本質的には柔軟性の高いアプリケーション開発フレームワークである。
X Window SystemはもちろんWindowsやmacOS、各種の組み込みシステムとさまざまな環境におけるアプリケーション開発が可能な存在であるが、現在はその提供体制の変化もあり組み込み機器向けに注力している。
現在、Qtの開発に携わっているのは、2015年に設立され、2016年に独立したフィンランドのThe Qt Companyである。従業員は全世界で300名を超えており、日本でも2016年からオフィスを構えている。その利用範囲は幅広く、ソフトウェア開発はもちろんのこと、自動車や産業機器、航空機、医療機器、オフィス機器、家庭用機器など70以上の業界で利用されている。
Qtの登場時、その開発に携わっていたのはフィンランドのTrolltechで、そこからNokia、Digia、そして現在のThe Qt Companyと開発主体は変遷している格好だが、もう20年以上に渡り、一度も開発が途切れていない
Qtが利用されている領域を挙げれば自動車、産業機器、医療機器、オフィス器具、ホームアプライアンスといったところになる。ただ、「オフィス」といっても計測器、プリンタ、自動販売機などどう考えても1業界にはまとまらないため、これを数え上げてゆくと70以上になる
どの業界でも、機能が向上してゆくにつれてその機能を使いやすくするリッチなインタフェース(HMI:Human Machine Interface)が求められる。ただ、医療機器であれば、まず求められるのはデータ収集や分析、制御などであり、HMIは端的に言えば付加機能なのだが、その「付加機能」が使い勝手を左右するとなると、HMIにも開発リソースを注力せざるを得ない。特に最近だと、3D表示が求められる機器や用途も増えてきており、プラットフォームが多岐に渡る事も珍しくない。
こうした複雑なニーズに対する回答が「Qt」である。
多様化・複雑化するニーズに「3つの特徴」で応える
提供:The Qt Company
アイティメディア営業企画/制作:TechFactory 編集部/掲載内容有効期限:2019年7月16日
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