複雑な電子機器やモジュール化が有効なシステムでは、複数のPCBを接続し、電気的、機械的、機能的な接続を共有するマルチボードが一般的だ。そして、マルチボード設計ではPCBハーネスが中心的役割を担う。ハーネスは各ボードが効果的に通信し、協力するために必要な、複雑な相互接続の網だ。
PCBハーネスの設計には、最適な信号整合性、最小限の電磁干渉を考慮する必要があり、さらに効率的な電力分配を実現するために、コネクターやケーブル、信号トレースの最適な配置も忘れてはならない。また、設計プロセスでは、信号速度やインピーダンスマッチング、熱管理、電磁両立性などへの配慮も不可欠だ。
本動画では、この複雑なマルチボードのハーネス配線を設計する手順を紹介。各PCBに割り当てられたコネクターやピンへの信号線の動的割り当てや、ワイヤダイヤグラムの作成、スプライス/クリンプなどの詳細端子処理までを解説する。さらに、設計したハーネスをレイアウトドローイングとして図示し、3Dモデルと連携させて配線の物理的配置を確認する方法も紹介する。複数基板間の複雑な配線をミスなく効率的に設計できるワークフローを理解できる内容となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.