機微な個人情報を扱うこともありAI活用が進みにくいヘルスケア業界。その課題を打開するのが、クラウドとエッジを組み合わせて最適にAIを処理する「ハイブリッドAI」である。
ヘルスケア業界でAI(人工知能)の活用が進まないことが課題になっている。これは、患者の病歴など機微な個人情報を扱うことが制約となり、AIの活用で不可欠とされるクラウドの導入が進んでいないためだ。この状況を打破する一手として期待されているのが「ハイブリッドAI」である。
ハイブリッドAIとは、AIリソースの全てをデータセンターやクラウド上に置くのではなく、スマートフォンやPCなどのエッジも活用することでより最適にAIを処理する技術である。これまでAIの処理はクラウド上で実行するのが当たり前だったが、AI技術の進化とエッジ側のハードウェアの性能向上が相まって、ハイブリッドAIの導入はより容易になりつつある。
エッジとクラウドを組み合わせるハイブリッドAIであれば、デバイスに閉じたセキュアな環境で患者データを厳重に守りつつ、生成AIやエージェントAIといったAI機能を積極的に取り込んで患者ケアなどに活用することが可能となる。今後、ヘルスケア業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めていくために必要不可欠となるのがハイブリッドAIといえるだろう。
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