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機械学習を現場に定着させるコツTechFactory 人気記事TOP10【2018年3月版】

TechFactoryオリジナル記事コンテンツの人気ランキングTOP10をご紹介。今回のトップは故障時の対応時間短縮などの成果を出している大阪ガス担当者の語る、“機械学習を現場に定着させるコツ”でした。

» 2018年04月24日 09時00分 公開
[TechFactory]

TechFactory 2018年3月の人気記事ランキング

 皆さん、こんにちは。TechFactory編集部です。

 今回は、2018年3月1〜31日までの期間に掲載されたTechFactoryオリジナル新着記事コンテンツから、人気記事ランキングTOP10を紹介します(過去の人気記事ランキングを読む)。


機械学習を現場に定着させるコツ

 今回の1位は、ガスおよび電気の製造供給や家庭用燃料電池「エネファーム」の管理に機械学習を導入し、故障予知などに大きな成果を上げている大阪ガスの担当者を取材した記事「機械学習の現場導入、必要なのは「理解」ではない」でした。

 製造業において、機械学習を利用した故障予知(予防保全)にかかる期待は大きなものがあります。これまでは連続作業時間などのしきい値設定、あるいは作業者の経験や勘などに頼る部分が大きかった「故障の予知」がコンピュータの導入で実現すれば大きな利益になるからです。

 ですが、機械学習を用いたとしても故障予知はあくまでも「予知」であり、100%の結果を得ることは望めません。推進する側としてはそれでも導入する価値があると考える訳ですが、現場側としては「完全ではありません」と前置きされてはポジティブな気持ちで接することは難しいです。

 大阪ガスで製造供給や機器管理に向けた機械学習導入を推進した河本薫氏(情報通信部 ビジネスアナリシスセンター)は、「理解ではなく“納得”してもらうことが大切」と現場定着へのコツを語ります。なぜ現場が“納得”しなければ機械学習の導入は進まないというのでしょうか。詳細は記事にてご確認ください。

photo 大阪ガス 情報通信部 ビジネスアナリシスセンターの河本薫氏。機械学習について「理解ではなく、納得してもらうこと」が現場での活用につながると語る

仕様書のバグを見抜くには

 続く第2位は、新連載「組み込みエンジニアの現場力養成ドリル」の第2回、『「仕様に潜むバグ」を見つける、たった1つの心掛け』でした。

小学生 小学生向けの算数プログラムを開発するとして、その仕様書に潜むバグを発見し、解決策を提示してください

 組み込みソフトエンジニアならば「バグが出た!」という出来事は(悲しいことに)無数に出くわしていると思います。コーディング時のミスならば機械的なチェックで防ぐ(探す)ことも難しくありませんが、仕様書そのものに誤りがあっては原因の発見が困難になります。

 連載の第1回では「デバッグフェーズの進捗状況から問題点を洗い出す」という課題を用意しましたが、この第2回では「仕様書に潜むバグを探しだし、その問題点を修正する」という課題を用意しました。制限時間は30分なのでそう難しいものではありません。お昼休みの食後にでもいかがでしょうか。


トランプが閉幕させた「半導体ソープオペラ」 Qualcommは問題山積

 2018年3月1日に掲載した記事には「Qualcommを巡るM&Aの動きは混沌としており着地点が見えません」と書きましたが、このQualcomm、NXP SemiconductorsそしてBroadcomが踊っていた“半導体ソープオペラ”はあっけなく終幕を迎えました。米トランプ大統領が、BroadcomによるQualcomm買収を禁止する大統領令を発令したからです。

 Qualcommの買収に意欲的であったBroadcomですが、本社の米国移転を計画していることもあるのでしょう。買収断念を正式に発表し、ここに半導体ソープオペラの舞台からBroadcomは下りることになりました。それで買収を免れたQualcommの前途は洋々かというと、そうでもありません。

 NXPの買収は中国当局が留保しているために先に進まず、Appleとの訴訟やEUからの制裁など問題は山積しています。加えてBroadcomの買収提案中には70ドルを突破しようというラインまで上昇した株価も現在(2018年4月23日時点)は51ドルと買収提示前のレベルに戻っています。これでは株主も黙っていないでしょう。短期的には好材料の少ないQualcommですが、5Gに大きな影響を持つ企業であることは間違いありません。今後の動向に注目です。


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