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» 2017年07月05日 09時00分 UPDATE

設計・製造現場を変革する3D CAD/3Dデータ活用(10):将来に向けて導入効果を上げていける3D CADの選び方 (1/2)

設計品質の向上、さらなる生産効率化など、設計・製造現場では常に厳しい要求が突き付けられている。そうした中、3D CADをはじめとしたツールの導入やより効果的な使い方を追求した組織としての取り組みも行われている。本連載では3D CAD/3Dデータ活用にフォーカスし、プロジェクト管理者がどのような視点で現場改革を推進していくべきか、そのヒントを提示する。連載第10回では前回に引き続き、3D CADの評価・選定ポイントについて掘り下げます。

[土橋美博/飯沼ゲージ製作所,TechFactory]

 前回は3D CADを評価、選定するための前提として、世の中にどのような3D CADが存在するのか、その種類と概要について紹介しました。さまざまな3D CADの中から自社に適した製品を選択することは容易ではありません。

 筆者は昔、「ME30」という3D CADを導入した経験があります。主力が2D CADの「ME10」(当時HPが提供)だった時代です。ME10は非常に優れた2D CADで、今でもその流れはPTCの「Creo Elements/Direct Drafting」に受け継がれています。

 ME10が非常に優秀な2D CADだったこともあり、その流れでME30を導入したのですが、産業機械を設計する3D CADとしてうまく使いこなすことができず、知らず知らずのうちに社内で使われなくなってしまいました……。3D CADの導入にはそれなりのコストが掛かります。活用し切れなかったということは、会社にとって完全に無駄な投資だったということになります。

 基幹システムなどを導入する際には「RFP(Request For Proposal:提案依頼書)」を作成し、コンペを開催して定量的な判断の上、選定を行います。しかし、筆者としては3D CAD導入時に、このRFPを作成した経験もありませんし、そのような話を聞いたこともありません。

 図1は、システム発注などを行う際の流れになります。

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