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» 2017年05月23日 09時00分 UPDATE

産業社会におけるデジタル化の価値(3):デジタル社会の進展に伴い重要性が増すセキュリティ対策 (1/3)

「デジタル化」とは何か――。デジタル化が産業社会にもたらす変化と価値について、全4回で解説する。第3回では、デジタル化の流れの“受け皿”となる産業用ネットワーク/インダストリアルIoT(IIoT)と、それに関連したセキュリティの話題を取り上げます。

[志田穣,TechFactory]

 連載「産業社会におけるデジタル化の価値」では、IoT(Internet of Things)や人工知能(AI)といった近年話題のテクノロジーの中核を担う、「デジタル技術デジタル化)」が産業社会に何をもたらすのか? その価値について全4回にわたり解説していきます。

 前回は、製造現場により近い部分とバリューチェーンにおけるデジタル化の流れについて紹介しました。今回は、そうしたデジタル化の流れの“受け皿”となる産業用ネットワーク/インダストリアルIoT(IIoT)と、それに関連したセキュリティの話題を取り上げます。

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生産現場における情報のリアルタイム把握を阻害する要因

 前回お届けした「製造現場はどう変わる? デジタル技術がもたらすインパクト」では、設計領域と生産領域との連携の重要性について説明しました。これを実現するためには、人間の体に張り巡らされた神経ネットワークのように、あらゆるデジタルデータが全社的に利用可能な状態になっている必要があります。人間の場合、万が一、神経ネットワークが欠けていると必要な情報が脳に伝達されず、正しい認識/判断ができなくなったり、筋肉への指令をうまく出すことができなくなったりして、正しい行動がとれなくなってしまいます。

 製造業の会社組織を見た場合、設計部門などが利用するオフィスネットワークと、工場で利用されるネットワーク(ここでは産業オートメーションネットワークと呼ぶことにします)との間には、いろいろな点で相違点があります。このことが生産現場における情報のリアルタイム把握を阻害し、「現状を把握する能力の不完全性」をもたらす要因となっています。

産業オートメーションネットワークの特徴

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