ニュース
» 2016年11月04日 12時00分 UPDATE

ドイツ産官連携:道路工事も自動運転開発の一環、ドイツの産官プロジェクト

ドイツでは、行政と自動車業界、IT業界が協力して自動運転開発プロジェクトを進めている。開発は車両制御やセンサーにとどまらず、ガードレールや路面の標示、道路工事まで対象に産官連携で取り組む。

[提供:MONOist編集部,TechFactory]

 Audi(アウディ)は2016年10月18日(現地時間)、ドイツ国内で産官が連携して取り組む自動運転開発においてテスト中の新技術について発表した。アウトバーンで自動運転車が走行しやすくするためのインフラ対策や車車間/路車間通信の実証実験を進めている。2017年には自動運転車向けの舗装工事や道路へのセンサーの設置に着手する。

産官連携でインフラを作り直す

 アウディは、ドイツ連邦交通デジタルインフラ省やバイエルン州、自動車業界、IT業界が共同で実施する「デジタル モーターウェイ テスト ベッド」という産官連携の自動運転開発プロジェクトに参加しており、道路の構造的な対策と通信技術の活用の2つに取り組んでいる。

 道路の構造的な対策に関しては、インフラの信頼性を高めることで自動運転車の走行をサポートする考えだ。標識やガードレールに使われる部材の改良や設計見直しに取り組んでいる。

 アウディのパートナー企業は、車両のミリ波レーダーが発した信号をより遠くから雨や雪の影響を受けずに効果的に反射させるため、ロードサイドポストの内部構造や素材を検討している。また、デジタル モーターウェイ テスト ベッドの参加企業では、正確に自車の位置を把握できるようにする車線マーカーや道路標識の研究も行われているという。

 また、路面の標示の読み取り性能を高めた車載カメラも開発する。この車載カメラは、標示の読み取りに加えて、自車位置検出の精度向上にも活用する。

 通信技術の活用では、速度制限や渋滞情報、車線制限といった情報をモバイル通信を利用して車両に直接配信するシステムを検討している。モバイル通信網がカバーしていない地域では、車車間通信を使用する。また、車車間通信は、凍結路面の警告や、短い車間距離での隊列走行にも利用する考えだ。国や地域によって交通情報の表示の仕方が異なるため、共通のインタフェースも開発した。

アウトバーンを降りた後の運転支援も検討

 高速道路を出て市街地に入ると交通状況の複雑さが増すことを踏まえ、インゴルシュタットのアウトバーン出口の近くで、「ファーストマイル」と呼ばれる公道実験も行う。2017年から、アウディはインゴルシュタット市と共同で、舗装の変更や合流地点へのセンサーを設置を進める。

 また、アウディはこうしたインフラの改良を前提とした自動運転車のテスト車両を開発し、2018年から公道実験を開始する。

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.